2026.01.15
長野・木曽地域で古民家カフェを開業!リノベーションのコツは?
「木曽広域連合」によれば、長野県・木曽地域には年間約200万人の観光客が訪れています。なかでも、馬籠宿から妻籠宿間を歩く外国人ハイカーは年間3万人近く、地方部におけるインバウンド需要の高まりを感じさせます。
一方で、木曽地域では営業時間が11時から15時程度の飲食店が多く、散策の合間にいつでも立ち寄れる店は限られています。朝食後や夕方以降の時間帯をカバーすることで、新たな収益機会を生み出せるでしょう。
そこで注目されているのが、古民家をカフェにリノベーションする事業です。木曽地域には古民家物件が数多く残っており、歴史的な木組みや土壁という日本の伝統建築が外国人観光客から高い評価を得ています。
本記事では、古民家カフェの魅力やリノベーションのポイント、古民家物件の選び方などをご紹介します。
H2. 古民家カフェの魅力と開業をすすめる理由
古民家カフェが人気を博しているのは、単なる飲食店以上の価値があるからです。まずは、古民家カフェの特徴や魅力、木曽地域で開業するメリットを解説します。
H3. 非日常空間が生む集客力
古民家の伝統建築は、SNSでの拡散力を高める強力な武器です。たとえば、太い梁や柱、土壁が作る空間は写真映えするため、訪れた客が自然と投稿したくなります。特に外国人観光客は、日本の伝統文化を体験できる場所として友人にシェアする傾向が強くなります。
この口コミ効果が、広告費をかけずに新規客を呼び込む仕組みを作ります。
H3. 収益と地域貢献の両立
古民家カフェは、地域貢献と収益を同時に実現できる事業です。ある新潟県の事例では、築60年の古民家を地元食材にこだわったカフェへリノベーションしました。
旬の野菜を使った季節限定メニューや、地元農家と協力した加工品販売を行い、県内外から多くの客が訪れる人気店へと成長しています。
H3. 木曽の確かな観光需要
木曽地域は、安定した観光需要を持つエリアです。妻籠宿周辺には年間70万人超が訪れ、そのうち外国人観光客が6割から7割を占めています。馬籠峠を越えるハイカーは年間約7万人で、その75%が外国人です。
中山道ハイキングのルートとして国際的な知名度があり、外国人観光客の数は日本人を上回る状況が続いています。散策の合間に立ち寄れるカフェを探す観光客は多く、休憩需要は常にあります。
木曽地域ではこうした需要に応える店がまだ少ない状況です。今後さらに観光客が増える前に開業すれば、競合が少ない間に認知度を高められるでしょう。
参考:市民タイムスWEB「外国人客 過去最高ペース 中山道・馬籠峠ハイキング 本年度上半期 3万7346人 24.2%増」
参考:木曽路風景街道推進協議会「妻籠宿エリア」
H2. 古民家カフェのリノベーションのポイント
古民家カフェのリノベーションは、民泊や住宅の改修より難易度が高くなります。なぜなら、不特定多数の客が出入りする店舗では、設計から法規制対応まで細かな配慮が求められるためです。
ここでは、古民家カフェのリノベーションで押さえるべきポイントをご紹介します。
H3. 店舗ならではの設計上の配慮を知る
古民家リノベーションでは、民泊や住宅とは異なる配慮が必要です。多くの客が一日に何度も出入りするため、デザイン、収納、色使い、動線、機器配置のすべてで高い水準が求められます。
たとえば住宅なら「使いやすければいい」ですが、店舗では「初めて来た客が迷わない動線」「長時間いても快適な色使い」「スタッフが効率よく動ける厨房配置」といった視点が欠かせません。
この店舗特有の難しさがあるため、地元の業者や職人と何度も打ち合わせを重ね、すり合わせをおこなう必要があります。一度決めた後で「やっぱりここを変えたい」となると、工期が延びて費用も膨らむため、設計段階で徹底的に詰めることが大切です。
H3. 地元の工務店に相談する
古民家カフェの改修では、その土地ならではの課題と法律で決められた対策の両方に対応する必要があります。地域の事情を知らずに進めると、開業後に大きな問題が起きるかもしれません。
2024年のある開業事例では、冬場の電気使用量を見誤り暖房が使えなくなったり、地下水の影響で水道管が腐食していて全交換になったりしました。地元で長く工事をしてきた工務店や職人は、こうしたリスクを知っているため設計段階で対策を提案してくれます。
H3. 打ち合わせでは完成イメージを正確に伝える
店舗のリノベーションでは、業者へ具体的なイメージを伝えることが大切です。どのような雰囲気の店にしたいか、誰をターゲットにするかを明確に共有できれば、予算内で理想の形を作りやすくなります。
また、実績のある業者は事前調査や説明を丁寧におこなってくれます。見積もり段階で「この壁を抜くと追加で◯万円かかる」「この素材なら予算内で収まる」と具体的に教えてくれるため安心です。その際、設計・施工まで一貫して任せられる業者を選ぶと、途中で話が食い違う心配がありません。
H2. カフェに適した古民家物件の選び方
カフェに適した古民家物件は、「立地条件」と「建物の状態」から探すのがおすすめです。物件選びの段階で見落としがあると、開業後に「こんなはずじゃなかった」となって思うことがあるかもしれません。
ここでは、失敗しない物件選びのポイントを解説します。
H3. 道沿いで開口部が広い物件を選ぶ
カフェに適した古民家は、道路から見えやすく、窓が大きい物件です。通りがかりの客に気づいてもらえる立地と、明るく開放的な空間を作れる建物が集客の土台になります。
また、道路沿いの物件は、散策中の観光客が偶然見つけて立ち寄りやすくなります。とりわけ木曽のような観光地の場合、看板を見て「ちょっと休憩しよう」と入店する客が多いため、道から店の雰囲気が見える立地が有利です。
反対に奥まった場所にある物件の場合、すでにファンがいる店や予約制の店でなければ集客に苦労するでしょう。
建物の開口部(窓や出入口)が広いかも確認しましょう。窓が大きい物件なら採光が十分に取れるため、昼間は照明をつけなくても明るく、光熱費も抑えられます。
特に平屋建ての古民家は、段差が少なくバリアフリー対応がしやすい上に、天井を高く見せる改修もしやすいためおすすめです。
H2. 古民家カフェの魅力を活かす内装デザイン
天然木の活用、照明と色の工夫、専門家との連携という3つの要素が、居心地の良い店づくりの土台になります。ここでは、古民家カフェならではの内装デザインのポイントをご紹介します。
H3. 天然木の温もりを活かす空間づくり
古民家カフェの内装では、天然木の質感や見せ方が大切になります。たとえば、木曽地域なら、地元の「木曽檜(キソヒノキ)」を使う手があります。
木曽檜は樹齢100年以上の緻密な木目と上品な香りが特徴で、時間が経つほど色艶が増します。心材は濃い色で耐久性や防虫性が高く、長く使えるためコストパフォーマンスに優れます。
ただし、天然木を美しく見せるには職人の技術が欠かせません。古民家のリノベーションや歴史的建造物の修繕経験を持つ業者なら、木目を活かす削り方、木の呼吸を妨げない塗装方法を把握しています。
天然木の表情を引き出す技術があるかどうかを、業者選びの基準にしてみてください。
H3. 照明と色使いで居心地の良さを作る
電球色のLEDや間接照明を使えば、柔らかい光が木の質感を引き立て長時間座っていても目が疲れません。色使いは、白やベージュ、グレーといった落ち着いた色を基調にすれば、木の温もりを邪魔せず統一感が生まれます。
H3. 完成イメージを正確に共有する
業者との打ち合わせでは、言葉だけでなく写真や雑誌の切り抜きを持参するのがおすすめです。「落ち着いた感じ」「おしゃれな雰囲気」といった抽象的な表現では、業者との認識がずれてしまいます。実際のカフェの写真や、好きな色合いの画像を見せることで、仕上がりのイメージを正確に共有できます。
H2. 古民家リノベーションで使える補助金・助成金
古民家カフェの開業では、補助金・助成金を使えば初期費用を大きく抑えられます。具体的にどのような制度があるのか見ていきましょう。
H3. 長野県の古民家再生支援事業
長野県では「ふるさと古民家再生支援事業」として、古民家の調査と再生提案を無料でおこなっています。建物の状態を診てもらい、どう改修すればいいか助言を受けられるため、自分で判断できない箇所がある場合に役立つでしょう。
実際、古民家リノベーションでは、どこにどれくらいの費用がかかるか見通しが立たず不安になりがちです。この支援事業を使えば、補助金申請の前に専門家の意見を聞いて資金計画を立てやすくなります。
H3. 市町村の補助金制度
市町村独自の補助金制度も利用できます。制度の有無や金額は自治体ごとに大きく異なるため、開業予定地の役場へ早めに確認しましょう。
たとえば、上田市は新規出店者に最大150万円、長野市は改修工事費の3分の2以内で、市街化区域は15万円、その他地域は30万円(最大60万円)を上限に補助しています。
こうした補助金は、国の制度と併用できる場合が多くあります。ただし申請の順序や条件が決まっていることもあるため、役場の担当者へ「どの制度から申請すればいいか」を相談しておくと安心です。
H2. まとめ:信頼できるパートナーと古民家カフェを実現する
古民家カフェ経営は、地域の歴史を受け継ぎながら新しい価値を生み出す事業です。成功の鍵は、適切な物件選びと、信頼できる業者との密な打ち合わせにあります。
まず物件選びでは、道沿いで開口部が広い建物を選びましょう。契約前に専門家へ建物の状態を診てもらい、どこにいくらかかるか見通しを立てることが大切です。改修では、天然木を活かした内装と照明や色使いの工夫で居心地の良い空間を作ります。
古民家カフェの開業は一度の工事で終わりではありません。開業後の修繕や法改正への対応も見据え、長く付き合える業者を選ぶことが大切です。
三石建築は昭和51年の創業以来、南木曽町を拠点に木曽地域で木造住宅のリフォームと新築を手がけてきました。木造住宅や空き家のリフォームを中心に、住む人の使いやすさを重視した施工をおこなっています。
特に古民家のリノベーションでは、伝統的な木造建築の構造を理解した上で、店舗としての使いやすさと建物の魅力を両立させる改修が得意です。
地域に根ざした当社とともに、理想のカフェを実現しませんか?まずは一度お問い合わせください。


